読書ノート

DXの思考法

最近、AIとか機械学習、ディープラーニング、IoT、ビッグデータ、RPA、DXなどのバズワードをとりあえず連呼している企業が多い。「AIを使ってビッグデータを機械学習させて御社のDXを推進します」的なことを良く聞く。よくよく話を聞いてみると、リモート会議するとかFAXなくすとかのちょっとした業務改善で、IT化の文脈で語られていたことの言い換えにすぎなかったりする。他の人がが言っているからっている理由で、何も考えずにバズワードを言っているだけの人が多い。要は、なんちゃってDXやDXごっこをやっているだけのプロジェクトが多い。

目的に適したデータが十分にあって初めてAI技術は真価を発揮する。また、機械学習システムは外部データに強く依存するから、外部環境の変化の影響を受けやすくなる。そのため、システムの監視に加え、機械学習モデルの精度や評価指標を常に監視し、適切なタイミングで適切な施策を打てるような体制をつくっておく必要がある。そんなことは一旦無視して「AI」とか「機械学習」を連呼している。そうなると当初の目的なんか皆忘れていて、「AIを導入したけど使えない。やっぱりFAXが一番だ」となってしまう。そんな企業には紙をセロテープで繋げて無限FAXを送るのが良い。

DXの思考法 日本経済復活への最強戦略 (文春e-book)は、最近流行りのデジタル化というものの本質を、ビジネス的な事例やテクノロジーの歴史、巧みな例えを使いながら掘り下げて説明している。

「本屋にない本」を探すことが、あなたのビジネスソリューションを生むための一手であり、あなたの企業がプラットフォームになるきっかけでもある

「第9章 トランスフォーメーションの時代」より

DXの思考法 日本経済復活への最強戦略 (文春e-book)では、DXのスタートラインは、自社のシステム構成を理解することではなく、本屋の本棚を見渡して、自社のビジネスをどう組み立てるかを考えることと主張している。自社のシステム構成や業務フローの最適化からスタートすると、自社の置かれた競争環境を見失うことになる。本棚を見渡すことで、既にあるプロダクトを使って他社と共通化しコストを下げ、メリットを享受できるし、業種という考え方から卒業することにも繋がるとしている。

DXの思考法 日本経済復活への最強戦略 (文春e-book)を読んで、自分のインプット力(解釈する力)がないものだと感じた。話が難しく、抽象的な表現や言い回しが多くて、著者が何を言いたいがいまいち分からなかった。タイトルは「DXの思考法」となっているけど、「個人、企業にとってDX自体は大した問題ではない。IX(インダストリアル・トランスフォーメーション)こそが問題なのである」と言っている。「IX」をググってもそんな言葉ヒットしないし、自分が考えた言葉をバズワード化させたいのかな、と世の中を斜に構えて見ている僕は思ってしまう。

とはいえ、Amazonの評価は4と高いし、Amazonからベストセラー的な感じでお勧めメールが届いたし、世間一般の人が読んだら感動するんだろう。本書の抽象的な文章を読んでIXの衝撃の実相を理解/実感できない僕はこれからのビジネスの最前線では戦えないのかな。とりあえずインプット力(解釈する力)を鍛えようと思った。

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